糖尿病DPP4阻害薬
糖尿病患者の大部分はインスリンに対して抵抗性をしめす2型糖尿患者です。
「糖尿病治療最前線」講演抜粋
DPP4阻害薬
- 血糖値変動が少ない血糖コントロールが可能
- 遷延性の低血糖を起こしにくい。
糖尿病患者の大部分はインスリンに対して抵抗性をしめす2型糖尿患者です。
DPP4阻害薬
大牟田市医師会学術講演会(オームタガーデンホテル)で開催された。
メトホルミンは日本でも1961年に発売され、糖尿病の治療薬として長期間使用されているが、発売当時は乳酸アシドーシスの問題などより、投与量が半減され適応も制限があり、一般臨床医のなかでは第一選択薬として使用されてこなかった時代がありました。
1990年頃より、二重盲目試験(臨床で高く信頼できる試験)で心血管イベントを抑制したり、肥満を伴う2型糖尿病において有用との報告があったことより、最近になり再注目されてきています。
特に米国糖尿病学会では2型糖尿病の基礎治療薬との位置づけであり、日本での評価も高くなってきています。
最近の糖尿病の話題はDPP4阻害薬であるのは間違いはないのですが、糖尿病での治療有用性でのエビデンス報告に関して言えばメトホルミンの方が多く、今後積極的に使用していきたいと考えさせられた。
クリニックでの診察は生活習慣病の患者さんが多いがその中で「ガイドライン目標値まで悪玉コレステロールや、善玉コレステロールが改善している患者さんはどのくらいの率なのだろうか?」と、考えてしまう。最近脂質異常症の研究会が多く開催されているが、どの研究会においても「LDL-Cの低下が心血管系のイベント(心筋梗塞や脳梗塞など)を抑制する」というエビデンスが蓄積されてきており、特に善玉コレステロールと悪玉コレステロールの比が重要という報告も多くなってきている。
人間のコレステロールは他の哺乳類と比較しても4倍ほど高く、多くの器官が形成される新生児の血液のコレステロールが成人の1/4ということを考えても、成人の悪玉コレステロールが高いと良いことではないことが分かる。
特に他のリスクをもつ患者さんや糖尿病の患者さんにとっての脂質異常症は心血管イベントを起こす可能性が高くなるため、積極的に下げることが必要であると再認識させられた。「高血糖の記憶」というのは血糖が高い時期が一度ある程度の期間あれば、その後血糖コントロールを厳格に行っても血管合併症が起こってしまこと。このことがわかり、合併症を防止するには他のリスクも厳格にコントロールする必要があるということが示された。日常臨床の場で現在わかってきているエビデンスやその根拠などをわかりやすい形で患者さんに説明し、納得して生活習慣の改善、内服療法強化について検討していきたい。
(特徴的な脂質代謝異常にいかに切り込むか)
肥満や生活習慣病、アルコールなどにより脂肪肝になる人が増加しています。脂肪肝には原因によりアルコール性、非アルコール性(NAFLD)に分けられ、さらにNAFLDは単純性脂肪肝とNASHに分けられます。
(nonalcoholic fatty liver disease, 非アルコール性脂肪性肝疾患)
肥満や生活習慣病によりおこった脂肪肝のこと
(nonalcoholic steatohepatitis, 非アルコール性脂肪性肝炎)
炎症や肝細胞障害をおこし、肝硬変や肝細胞癌に進行することがあります。
脂肪肝や超音波検査で診断します。肝機能異常は肝炎ウイルスでも起こってくるため肝障害の原因ウイルスがないかの検査も必要です。
NASHの診断は肝臓の組織をとる検査が必要です。
NAFLDの治療は食事と運動療法が中心となります。
病態に応じてインスリン抵抗性改善薬や抗酸化薬、ウルソなどの治療をします。
NASHは肝硬変に進行することがあり、注意が必要です。肥満は肝障害に促進的に働くためダイエットも重要です。
H23年6月15日に大牟田ガーデンホテルでの研究会「心疾患治療における脂質管理の将来展望」コレステロール吸収阻害薬の可能性という題名で熊本大学准教授、杉山正悟先生による講演会がありました。
糖尿病、脂質異常症、脂肪肝、心不全
ガイドラインの目標値までコレステロールを低下させている率は高くはない状態です。脂質異常症の改善には食事療法、運動療法などによるライフスタイル改善が重要であり、摂取カロリーを決めて、腹八分目、1日3食ほぼ均等にする、間食をしない、寝る前に食べない、野菜を多くとるなどの食生活の改善も重要です。これらのことを診療の機会に説明させていただいています。しかしながら生活習慣を改善してもガイドラインの推奨する目標値にならないことがあります。
薬剤を検討するとき「医師の判断」、「患者さんの考え」などにより、薬の投与量が決定されるが、現在では目標管理値に到達していない患者さんが多い状態です。
循環器疾患診療では至適薬物療法がきちんと行われているか?ということでありそのことが、患者さんのためになるということを改めて考えると、リスクのある患者さんに対してはきちんと目標値まで下げる治療が重要というこを改めて認識させられました。
ゼチーアの登場により、脂質管理が副作用すくなくできるようになり、診療する上での薬剤選択の幅が広くなっています。
小腸コレステロールトランスポータ阻害薬のエゼチミブ(商品名;ゼチーア)は小腸壁で食事性及び胆汁性コレステロールの吸収を選択的に阻害します。
詳細な作用は、小腸からのコレステロール吸収の約半分がコレステロールトランスポーターであるNPC1L1により吸収されますが、ゼチーアはこのNPC1L1を特異的に阻害することによってLDL-Cを中心とする脂質異常を改善させます。
効果はゼチーア(10mg)を1日1回食後服用することにより血中コレステロールを約20%低下させ、動脈硬化惹起性のレムナントコレステロールの低下作用もあります。
そして、コレステロール合成阻害剤であるHMG-COA還元酵素阻害剤(スタチン)と併用することにより、血中コレステロールを強く低下させ、二次予防患者やハイリスク患者の治療には、スタチンの投与量を増量するよりもゼチーアを併用する方がLDL-C改善効果は大きいと報告されている。
コレステロールが高いのを放置しておくと血管にコレステロールが付着しせまく、もろくなります。これを動脈硬化といいます。そのままさらに放置すると、ある日突然血管が詰まり血液が流れなくなります。心臓で詰まれば心筋梗塞、脳で詰まれば脳梗塞になります。これらを防ぐためにはどうしたらよいのか?
日本の3大死因は「癌」「脳血管疾患」「心疾患」です。そのなかでも脳血管疾患と心疾患は血管の壁が厚く、固くなって弾力性が失われ、血管が狭くなってしまう動脈硬化が原因です。
動脈硬化を放っておくと・・・

脳出血:脳の血管が破れてしまう病気
脳梗塞:脳の血管がつまってしまう病気
狭心症:心臓を栄養する血管が狭くなって起こる病気
心筋梗塞:心臓を栄養する血管の血流がとまり心筋が壊死する病気
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動脈硬化が進みやすくなる状態。40歳以上で思いあたる方は検査を受けることをお勧めします。

検査方法はとても簡単です。
わずかな検査時間ですみます:実際に測定にかかる時間は5分ほどです。
血圧を測るのと同じ感覚です。:両手両足の4か所の血圧を同時に測定するだけなのでほとんど痛みはありません。
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心臓から押し出された血液により生じた拍動が、血管を通じて手や足に届くまでの速度のことで、脈波伝播速度といいます。血管が固い程、その速度は早くなります。
足首と上腕の血圧の比を測定することで血管の狭窄の程度が分かります。健常人の場合、足首血圧は上腕血圧より高いのが普通ですが、足の動脈が脂質等で詰まったりすると、血流が悪くなり上腕の血圧より低くなり、ABIの値が低くなります。
参考:オムロンヘルスケアパンフレット甲状腺ホルモンの作用の低下が原因の疾患の総称
糖尿病や慢性栄養障害、高齢者も甲状腺機能が低下することがある。
甲状腺ホルモンが少ない状態
甲状腺に原因がある場合 橋本病 亜急性甲状腺炎の回復期
下垂体や視床下部に原因がある場合 下垂体腫瘍、自己免疫性下垂体炎
甲状腺ホルモンが存在してもその効果が発現されない場合
甲状腺ホルモン不応症
慢性肝機能障害代償期や妊娠
むくみ(浮腫)、寒がり、難聴、声がかれる(嗄声)、動作が鈍い、便秘、体重増加、徐脈、皮膚の乾燥、脱毛など
貧血や高コレステロール、CKなどの上昇
原発性甲状腺機能低下症(甲状腺からのホルモン分泌が低下)は甲状腺刺激ホルモン(TSH)の上昇
橋本病は抗サイログロブリン抗体や抗過酸化酵素(TPO)抗体が陽性
甲状腺ホルモンを少量から開始し次第に増量し長期間内服する。
全身状態の改善具合とTSH濃度などをチェックしながら投薬量を決定する。
日本ではチラーヂンSが使用されることが多い。
甲状腺の病気は疑って検査をしないかぎり診断がつかないことが多い。体がだるい、ご高齢の患者の食欲低下、寒がりなど、偶然甲状腺をチェックして機能低下が見つかることも多い。60歳以上の高齢者は潜在性甲状腺機能低下症が多く、検査をすると約5%の罹患率ともいわれている。上記のような甲状腺機能低下症の症状がある場合は一度検査することをお勧めします。
LDLコレステロールは別名悪玉コレステロールといわれ、血管を閉塞し脳梗塞や心筋梗塞の原因となります。これと逆にHDLコレステロールは善玉コレステロールといわれ損傷した血管を守るものです。
高脂血症治療の目標は、動脈硬化の進展を抑制し血管の閉塞を抑制することで心筋梗塞、脳梗塞を予防することです。総コレステロール値が高いほど動脈硬化による冠動脈疾患のリスクは高くなります。そうならないためにもコレステロール値を下げることが必要です。
コレステロール値の目標は高血圧、喫煙、高齢(男性45歳以上、女性55歳以上)、糖尿病、脳梗塞、冠動脈疾患の家族歴、低HDLコレステロール(40mHg以下)などにより変わり危険因子が多い患者ほど低く設定されます。
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リスク別脂質管理目標値
日本動脈硬化学会「動脈硬化疾患予防ガイドライン2007年版」より
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一日に取るエネルギーを取りすぎないこと。標準体重は身長(m)の2乗x22です。たとえば身長160㎝の人は1.6×1.6×22で56.3㎏が標準体重となります。標準体重に25~30kcalをかけたものが1日に必要なカロリーとなります。このエネルギー標準量に従って生活していれば徐々に標準体重に近づいていきます。
バランスの良い食事をするには偏食をしないで、色々な食材から栄養をまんべんなく取ることです。例えば糖質、脂質、タンパク質の割合を6:2:2にするのが理想といわれます。
脂肪は糖類とともにエネルギーが多く含まれています。食材選びでは脂身の多い肉は避け、調理の工夫では脂身を取り除いたり、茹でたり、網焼きにするなどして余分な油を落とす方法や調理用の油を使わないでフッ素加工のフライパンを使ったり、電子レンジで調理することがあります。動物性脂肪は悪玉のLDLコレステロールを増やすので、善玉のHDLコレステロールを増やす植物性脂肪を取りましょう。
北極圏に住んでいるイヌイットは魚を良く食べるため動脈硬化性疾患が非常に少なく、その原因はEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が血栓や肝臓での脂肪の分解を促進することが指摘されています。
コレステロールは一日300mg以下にし、卵やレバーなどコレステロールの多い食品を控えるようにします。ちなみに卵1個には約270mgのコレステロールが含まれていますので、なるべく卵は控えましょう。
そのほかにスジコ、とりもも肉、豚レバー、ウナギ、ワカサギ、芝えび、たらこ、めざし、にしんなどはコレステロールが多く含まれているので気をつけましょう。内臓、卵などはコレステロールが多く含まれています。
食物繊維はコレステロールを体外に排出する効果があるので一日300gは取りましょう。お菓子やアルコール、果物は糖質が含まれています。余った糖質は中性脂肪に変えられ体内に貯蔵されます。中性脂肪も動脈硬化の原因となるため、食べすぎ、飲みすぎは控えましょう。
運動するとエネルギーを消費し動脈硬化とその合併を予防することができます。激しい運動ではなく軽い運動が薦められます。体質改善が目的で行われ、ウオーキングなどの適度な運動は善玉コレステロールを増加させ、中性脂肪(トリグリセライド)を減少させる効果があります。30分の運動はお茶碗半分の80kcalしかならないため食事慮法をしっかり守った上で運動をおこなって下さい。運動を始めるにあたっては事前に主治医に相談しアドバイスをもらうと良いでしょう。出来れば毎日、週3回以上の30分以上の運動が基本ですが、体調が悪い時は無理をせず休んでください。マイペースでよいので持続することが重要です。汗をかいた時は適宜水分補給をしましょう。
喫煙は血圧をあげたり、血管の細胞を障害します。喫煙する人は喫煙しない人に比較し心臓病で10倍も突然死が多いので禁煙が勧められます。
ストレスは動脈硬化を促進します。ストレスを解消する方法を自分なりに見つけましょう。
高脂血症、糖尿病、肥満などの危険因子は症状がなく、気付いた時は進行している時があるため定期的な検査が必要です。毎日の生活を自己管理をすることが大事なため、本人がやる気を出して毎日実行していくことが重要です。
動脈硬化を防ぐために:高脂血症→動脈硬化→心筋梗塞、脳梗塞を防ぐために
動脈硬化と高脂血症:高脂血症と動脈硬化の関係を解説しています
養生訓参照
長岡内科医院 (呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、内分泌代謝内科)
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TEL:0944-58-0909 FAX:0944-58-0911
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近年、心臓病、脳梗塞など動脈硬化が原因となった病気が急増し、現在では悪性新生物(癌)と同じくらいの数の死亡原因となっている。動脈硬化の原因は日頃の食生活や運動不足などの生活習慣であることが多く、一度心筋梗塞や脳梗塞になると、リハビリをしても以前の生活を取り戻すことができないこともあり、予防が大事です。
人の血管は伸ばすと地球2週する程長く、赤血球、白血球、エネルギー源などを全身に運ぶ重要な役割を持っている。人は血管から老いるといわれており、血管の損傷具合が健康のバロメーターとも考えられます。
高血圧、高脂血症、糖尿病などにより血管の損傷が持続するとプラークができ、プラークは容易に破裂し血管を閉塞する。心臓の血管に起これば心筋梗塞になり、脳におこれば脳梗塞になる。また多かれ少なかれ年をとると脳の細い血管が閉塞し脳梗塞(ラクナ梗塞)認知症の原因となります。
血管に付着してプラークの原因となるのはLDLコレステロールだ。
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が多かったり、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が少ない状態を高脂血症といい動脈硬化の原因です。
アメリカで行われた大規模な臨床試験では高脂血症、糖尿病、高血圧、肥満、ストレス、運動不足などが動脈硬化の危険因子であり、重複する場合はより高い可能性で動脈硬化が進展することが判明した。たとえば3つ以上危険因子をもつグループは3人に1人が心臓病という高い割合です。
高脂血症は症状がなく油断しやすい病気ですが、放置しておくと徐々に動脈硬化が進展します。しっかりと状態の判断、治療をうけましょう。
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