糖尿病

病態

 糖尿病は血糖値を下げるホルモンであるインスリンの作用不足による高血糖を原因とする疾患です。糖尿病の大部分をしめる2型糖尿病は、インスリンが完全に欠乏しているのではなく、少しのインスリン分泌の低下と、インスリンが効きにくくなったことで発病します。家族内で糖尿病がみられることが多く、遺伝が発病に関係すると考えられていますが、その他の原因も関係する病気です。食べ過ぎや運動不足といった生活習慣が重なって発病すると考えられています。最近の増加の原因としては、自動車などの普及による運動不足や、欧米化した脂肪の多い食事といった環境が考えられています。
糖尿病は、血糖値が高いまま長期間放置するとさまざまな血管合併症を引き起こします。細小血管症(目の網膜症→失明,腎臓病→透析,神経症→足切断など)は患者の生活の質を低下させるほか、大血管症(心筋梗塞などの虚血性心疾患、脳梗塞などの脳血管障害)は命にかかわるものです。しかし、糖尿病が強く疑われる人のうち半数は糖尿病の治療を受けていない状態です。そのため、健診をきちんとうけることや、健診で異常を言われた場合病院へ受診することが重要です。

 日本糖尿病学会の診断基準

 血糖値(mg/dl)
~109
110~125
126~139
140~199

200~

空腹時
正常型
境界型(IFG)
糖尿病型
75gGTT2時間値
正常型
境界型(IGT)
糖尿病型
随時

  

糖尿病型 

①随時血糖値200mg/dL以上

②早朝空腹時血糖値126mg/dL以上

③75g糖負荷試験で2時間値200mg/dL以上

①~③のいずれかを満たすものを糖尿病の可能性が高く、2度別の日の検査で確認されれば糖尿病と診断できます。ただし1回の検査でも①のどが渇く、水をたくさん飲む、尿が多いなど糖尿病の特徴的症状がある。②HbA1cが6.5%以上、③過去に糖尿病型であった。④糖尿病による目の変化がある場合も糖尿病と診断できます。
糖尿病型でなく、空腹時110-125mg/dL(空腹時血糖異常),糖負荷試験2時間値140-199mg/dL(耐糖能異常)のいずれかあるいは両方を満たす患者は境界型糖尿病と診断します。

治療の目標

一番の目標は合併症が起こらないこと、起きた場合進行を抑制し、生活の質を保つことです。多くの研究で、きちんとした血糖コントロールにより合併症の発症、糖尿病が進展しないことがわかっています。日本糖尿病学会はHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー:過去1カ月間での血糖がコントロールできているかの指標)6.5-7.0未満を「不十分」、7.0-8.0未満を「不良」としており、「優」(5.8未満)または「良」(5.8-6.5未満)としてます。少なくともHbA1c7以下にしない場合合併症が起きる可能性が高くなります。また、合併症予防のためには血糖値だけでなく、血圧(130/80mmHg未満)や血清脂質(コレステロール200mg/dL未満、LDLコレステロール120mg/dL未満、中性脂肪150mg/dL未満、HDLコレステロール40mg/dL以上)の正常化や禁煙も重要です。合併症の程度を把握しておくことも重要ですので、眼科での眼底検査、尿検査、心電図などの検査を定期的に受けるよう勧めてています。重要なことは糖尿病患者が糖尿病の知識を持つことです。当院では火曜日に糖尿病教育をさせていただき、糖尿病の知識、合併症などについて知っていただいています。糖尿病は治る治らないではなくコントロールを続けて合併症を防ぐ病気ですので治療を継続が基本となります。

血糖コントロール状態の指標と評価

   

指標
不可
不十分 不良
HbA1c(%)JDS
5.8未満
5.8~6.4
6.5~6.9
7.0~7.9
8.0以上
空腹時血糖値
(mg/dl)
80~110未満
110~130未満
130~160未満
160以上
食後2時間血糖値
(mg/dl)
80~140未満
140~180未満
180~220未満
220以上


*空腹時血糖値が160(mg/dl)以上、食後血糖が220(mg/dl)以上、HbA1cが8%以上に維持されると、合併症発症および進展の可能性が非常に高くなるということです

 

 生活習慣の改善

食事療法と運動療法を柱とする生活習慣の改善は欠かせません。肥満、特に内臓脂肪が多い方はは高血糖のほか、高血圧、高脂血症をも併発する状態(メタボリック症候群)を引き起こし心血管疾患の危険性を増すため、体重の減量だけでなくウエストの減少も念頭に置いて行ってください。禁煙も重要です。(ニコチンパッチ製剤を使用した禁煙は御相談下さい)


1.食事療法 

食事の時間を規則的にし、カロリーを3等分とし、栄養のバランスとり、また食物繊維を十分に摂取してください。高コレステロール血症にはコレステロール制限、高血圧では塩分制限が必要。標準体重=(身長m)2×22(kg)、これに25-30kcalを乗じて1日の総摂取カロリーとし、年齢や運動により微妙に調整します。
 

2.運動療法 

運動はダイエットに役立ち、インスリンを効きやすくし、筋肉増加により基礎代謝量の増加をもたらします。特にウォーキング、サイクリングなどの有酸素運動は内臓脂肪燃焼に有効で、1回20分以上週3回以上行ってください。ただし、血糖が高すぎる場合や、心臓の病気、目の網膜症、腎不全など合併症が進行している場合は医師の指導のもとに運動療法する必要があります。

3.薬物療法
約1-3カ月きちんとした食事、運動療法しても血糖のコントロールがうまくいかないときは、お薬による治療を開始します。空腹時に薬を飲むと低血糖の危険性があり注意してください

1)アマリール 2)ベイスン 3)メルビン→メトグルコ 4)アクトスetc

5)グラクティブ(50)・・・低血糖が起こりにくく、DRP-4 阻害することでインクレチン濃度上昇させて、インスリン分泌促進します。平均HbA1cを約1%下げる効果がある新薬。
 

糖尿病患者さんへメッセージ

 糖尿病の患者さんへ:糖尿病を簡潔に説明

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糖尿病合併症:糖尿病合併症の体験談を含めて解説しています。

動脈硬化抑制:生活習慣病から血管を守るためにはどうすればよいか。

食後高血糖:食事の後の血糖を下げるにはどうすればよいか。

                                         現代養生訓 参照            

 

高脂血症患者へのメッセージ  

動脈硬化を防ぐために:高脂血症→動脈硬化→心筋梗塞、脳梗塞を防ぐために

動脈硬化と高脂血症:高脂血症と動脈硬化の関係を解説しています  

動脈硬化検査のご案内:わずかな時間であなたの血管の状態がわかります。

               

                                        現代養生訓 参照

 

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